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「出会っちゃった」と思える 職人のこだわりから生まれた傘 カスタマイズ傘の販売店「Tokyo noble」後編

東京・上野や御徒町周辺は職人の街。そんな御徒町駅南口からすぐ、白い壁で囲まれた高架下のスペース「2k540(ニーケーゴーヨンマル) AKI-OKA ARTISAN」は、新たな時代のエッセンスが加わった"日本の職人街"として注目を集めている。今回ご紹介する傘職人のショップも、その一画にある。

自社で工房を持つカスタマイズ傘専門店「Tokyo noble」は、評判を聞きつけて地方からわざわざ来店する客も多く、春先から梅雨にかけての繁忙期は小さな店舗がたちまちいっぱいになってしまうそう。

「昔の世代であれば、自分用の傘を持つことが当たり前でしたが、現代では使い捨ての感覚が主流になりつつあります。それでも、自分の傘として愛着を感じていただける傘を販売できることは、傘職人としてうれしいですね。"出会っちゃったと思える傘"だと言っていただけることもあります」

購入者から、「Tokyo nobleの傘を持っていたら、見知らぬ人から褒められた」というできごとや、「6月生まれなので傘をもらうことは多いが、偶然Tokyo nobleの傘を複数の人からプレゼントされてしまい驚いたが、さらに驚いたのがすべて色合いが違ったのでそれぞれ使い分けられている」といったユニークな体験談も聞くそう。

購入した商品は店頭に持っていけば修理も受付けてくれる。使い続ければさらに愛着が沸くというもの。また、色や柄は職人たちのアイデアでどんどん新作が追加されていくし、持ち手をアイスクリーム型に変えることができるなど遊び心も忘れない。「2k540」内の近所の職人とコラボした商品もあり、新商品が随時生み出されている。

同店のファンやリピーターが多いというのも納得だ。

ミニチュア傘は無地(1,080円)、プリント柄(1,296円)、フリル(1,890円)

ミニチュア傘は無地(1,080円)、プリント柄(1,296円)、フリル(1,890円)

エレガントな印象のパゴダ型の傘(9,720円~)。「この構造は、日本の職人技が光ります」と市瀬さん

エレガントな印象のパゴダ型の傘(9,720円~)。「この構造は、日本の職人技が光ります」と市瀬さん

レジ横はちょっとした工房も兼ねている。職人さんがその場でカスタマイズに対応する

レジ横はちょっとした工房も兼ねている。職人さんがその場でカスタマイズに対応する

「出会っちゃった」と思える 職人のこだわりから生まれた傘 カスタマイズ傘の販売店「Tokyo noble」後編

同店の傘は、プレゼントとしての需要も多く、「自分がTokyo nobleの傘を気に入ったから、大切な人にも持ってほしい」という人が多いそう。社会人になった娘・息子へちょっといい傘を贈ったり、誕生日プレゼントとしてその人のイメージカラーに合わせた傘を贈ったり、妻への贈り物だったり、日々さまざまな思いが込められた傘が生まれている。

カスタマイズ傘以外にも、職人の高い技術を要する傘を取り揃える。「パゴダ型」の傘は、開くと宮殿の頂点のようなシルエットが印象的。深めで鳥かごのようなシルエットの「バードゲージ型」の日傘は、フリルや飾りがついたものや陽気な柄が並び、いかにも気分を上げてくれそうだ。

プレゼントとして人気商品もある。手のひらサイズの「ミニチュア傘」は、もともと店舗のディスプレイとして作ったが好評のため商品化。傘として使用できないが、骨組みや構造は本物の傘と一緒なのだという。開くと「ポンッ」と気持ちいい音がするのがその証拠。送別会の寄せ書きや、インテリア、変わったところではヤクルトファンが応援グッズとして購入していくそう。

まるでレタスのような見た目の折りたたみ傘「ベジタブレラ」(4,860円)は、学生のアイデアから生まれた商品だという。

「従来の折りたたみ傘はきっちり折らなければしわになってしまうという心配がありましたが、ベジタブレラはしわを活かすことができて、とても画期的なアイデアだなと関心しました。レタスのみずみずしい色味や、くしゅくしゅっとした表面のしわも職人の加工技術です」

職人たちが誇りを持ちながら作る商品は、こだわりの逸品を探し求めている人にはうってつけ。寄り道で、自分の傘に“出会って”みてはいかがだろうか。

Shop information

店名:Tokyo noble(東京ノーブル)(http://www.tokyo-noble.com/

住所:東京都台東区上野5-9-19 2K540 N-3

TEL:03-6803-2414

営業時間:11:00~19:00 ※季節により変動あり(定休日:水曜)

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