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POMPON CAKES 立道嶺央 後編

鎌倉の街角に突如現れる移動式ケーキショップ「POMPON CAKES」の店主・立道嶺央さん。荷台のついたおしゃれなカーゴバイクで気取らないオーガニックケーキを販売するスタイルは、たちまち人気となった。

「POMPON CAKESのスタイルを新しいとおっしゃってくれる方も多いのですが、実は昔ながらの“行商”とやっていることは変わりません。違うのは、ツイッターやFacebookなどのソーシャルネットワークとの掛け合わせで情報発信をしているところでしょうか。

お客様の感想もダイレクトに聞けるのでとても嬉しいし、“こんなケーキを作ってほしい”というリクエストにもこたえられるので便利です。

僕らの世代は、大きな借金をたくさんしていきなり店舗を出すというやり方ではなく、身の丈に合った形態からステップアップしていく方が合っていると思う。“路上で行商スタイルなのに、食べてみたらめちゃくちゃうまいケーキ”って、カッコ良くないですか?(笑)」

POMPON CAKES 立道嶺央 後編

そんな立道さんに、毎日のなかで贅沢だと感じられるひとときを聞いてみた。

「街に立っている時が一番幸せ。ケーキを作るのは仕事という気持ちが大きいですが、売りに行くのはいつも遊びに行くような感覚なんですよね。“寒いのに大変ね”と言ってくださるお客様も多いけど、仕事のごほうびみたいなものだと思っているから、ただただ素直に楽しいです。

今日はどんなお客様と出会えるか、どんなお話ができるかを考えるとワクワクするし、お客様が来なくても大丈夫。街を歩く人たちを眺めているだけで楽しいから(笑)

自分が作ったものを通して人とかかわることができるのは最高の贅沢だと思っています」

POMPON CAKESの“POM”と同じ音のフランス語“pomme”には、りんごの他に「街の一花」という意味があるという。

「海外を旅した時に、ヨーロッパやアメリカで人々が路上をすごく楽しんでいる姿が印象的だった。POMPON CAKESを始めたのは、そういったストリート文化への憧れもあります。

これからも鎌倉の街角を盛り上げ、皆さんをちょっと幸せにできる“一花”でいられたら嬉しいですね。

それから自分で言うのもなんなんですが、僕自身自分が作ったケーキを食べながら珈琲を飲む時間が最高の贅沢。何度食べても飽きないんですよね、これが(笑)」

鎌倉に出かけた際は、ぜひ立道さんが心を込めて作ったPOMPON CAKESのケーキを食べて、心からほっこりしてほしい。

開店中もお客さんの列が途切れると、SNSの情報をマメに更新

開店中もお客さんの列が途切れると、SNSの情報をマメに更新

オーガニックのケーキたち。持ち帰り用のボックスやショップカードなどはすべて立道さんのデザイン

オーガニックのケーキたち。持ち帰り用のボックスやショップカードなどはすべて立道さんのデザイン

目を引くおしゃれなワゴンで颯爽と街に登場。工房のある長谷から由比ガ浜通りを通って鎌倉駅前へ

目を引くおしゃれなワゴンで颯爽と街に登場。工房のある長谷から由比ガ浜通りを通って鎌倉駅前へ

プロフィール

立道嶺央(たてみち れお)

鎌倉の路上でオーガニック素材にこだわった手作りケーキを販売する「POMPON CAKES」代表。建築デザイナーとしての顔ももち、3年間宮大工として修行した経験あり。店が出せない夏には、ケーキにふさわしいフルーツなどを求めて旅に出る。