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ちょっと贅沢お作法

今も昔も手作業で行われる 花火の色が変わる秘密

見とれている間に移り変わる色とりどりの花火の色。
しかし、きめ細やかな技術がなければ、色が変わる花火は作れないとのこと。
夏の夜空に一瞬の美しさを演出する、
花火職人のていねいな仕事ぶりを学んでみましょう。

花火の色が変わる決め手は花火玉の中にある火薬「星」。
中でも「星」が途中で色を変えるのは「変色星」と言い、日本の花火特有の技術です。

打ち上げ花火には、花火玉の中に二種類の火薬が入っています。
ひとつは上空で花火をわるための火薬、もうひとつが花火の色を決める「星」です。
「星」にはさまざまな炎色反応を起こす金属が含まれています。

赤色=硝酸ストロンチウム、炭酸ストロンチウムなど
白色=過塩素酸カリウム、過塩素酸アンモニウムなど
黄色=ナトリウム化合物
緑色=硝酸バリウム、炭酸バリウムなど
青色=硫酸銅、炭酸銅、孔雀石(塩基性炭酸銅)など

花火が打ち上げられた上空では、
真ん中にある芯に向かって「星」は外側から燃えていきます。

花火玉を、違う炎色反応を起こす火薬を幾層にも重ねて作ることにより、
上空でだんだんと色が変わる花火が作ることができるのです。

これは機械で火薬をプレスするやり方では不可能な技術で、
今でも手作業で行われています。

きめ細やかな手作業がなければ、色が変わる花火は作れない。
夜空に散る花火の色の変化を目に焼き付けながら、
一瞬の美しさにかけた職人さんの手間暇も思い出してみてくださいね。

text_akiko mitani
illust_yu koyanagi