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ちょっと贅沢お作法

 踊る祭り入門  民俗芸能の楽しみ方、伝授します(2) 伝授、祭りの出会い方

地域の人びとの息づかいが、踊りやお囃子を通して感じられる「祭り」。
そんな魅力的な祭りに繰り出そう、とは言ってみたものの、まずそもそもどこにどんな祭りがあるのか、知らなければ行きようがありません。
今回は祭りとの"出会い方"を伝授しましょう。

「祭りで舞われる神楽や獅子舞というのがどんなものなのかわからないので、まずいろいろ観てみたい」という人は、まず「フェス」に行ってみるといいでしょう。実は、民俗芸能だけを集めたフェスティバルが全国各地で毎年行われています。

中でも面白いのは、岩手県北上市で毎年8月初旬に行われている50年以上続く「北上みちのく芸能祭り」です。芸能が盛んな東北でのフェスということもあって、鬼剣舞、鹿踊り、山伏神楽、大乗神楽、さんさ踊り、虎舞……と岩手県を中心に毎年3日間で100を超える民俗芸能が、北上市のあちらこちらの特設会場で芸能を披露しています。これがなんと無料で楽しめるというのだから、行くしかありません。

全国各地の民俗芸能を観ることのできるイベントもあります。
毎年11月に日本青年館で行われる「全国民俗芸能大会」、毎年2月ごろにNHKホールで行われる「地域伝統芸能まつり」、毎年8月に日本青年館で開催される「全国こども民俗芸能大会」、国立劇場で企画される民俗芸能公演などです。

毎年場所を変えて行われるイベントもあります。
一般財団法人地域伝統芸能活用センターが主催する「日本の祭り」、文化庁が主催する「国民文化祭」での民俗芸能イベントなどです。

ですが、これらは基本的にはホールや舞台の上で演じられるので、祭りの場が生み出す独特な空気を体験することはできません。イベントで興味を持った芸能をチェックしておいて、次に実際に祭りに訪れてみるという流れがベストです。

インターネットで調べてみるのもおすすめです。
歴史的にも価値があり面白い民俗芸能を調べてみたい時は、国指定の「重要無形民俗文化財」の一覧を見てみましょう。

文化庁が運営する「文化遺産オンライン」でも、由来や写真が紹介されているので、面白そうなものがあれば名前を控えておき、YouTubeで検索をかければ、祭りの映像を観ることができます。

財団法人地域創造が運営する「地域文化資産ポータル」でも全国各地の様々な芸能の解説や映像を観ることができます。

より地域を限定すれば、民俗芸能をインターネットで紹介する様々なサイトが出てきます。例えば「秋田民俗芸能アーカイブス」では、芸能や開催時期で秋田県内の民俗芸能を検索できるだけではなく、祭りのダイジェスト映像を観ることができます。

東北文化財映像研究所の阿部武司さんは、岩手県を中心とした民俗芸能の映像を「asaproabe」のアカウントから、2000本以上YouTubeにアップロードしています。私も「民俗芸能STREAM」というサイトで民俗芸能の情報発信や映像、あるいはイベントなどを企画していますので、そちらも覗いてみてはいかがでしょうか。

映像でいきなりディープな民俗芸能を垣間見ると、実際に現地で行われる様子が見てみたくなることでしょう。

text_ Kazuhiro Nishijima