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ちょっと贅沢お作法

踊る祭り入門 民俗芸能の楽しみ方、伝授します(4) 伝授、祭りとの「付き合い方」

日本各地に興味深い祭りは山のようにありますが、ある祭りに毎年訪れるようになって初めてわかってくる楽しさもあります。

初めて観に行ったときは、小学生で初めて舞ったあの子が、今では祭りの中心になっていて、今年その子どもが祭りで初めて舞う......通っていたらこんな光景を観ることができるかもしれません。
今回は祭りとの長ーいお付き合いの仕方を"伝授"します。

まず、何度も祭りに通うには、地元の方と知り合うのが一番です。毎年顔を出しているうちに覚えられるというのもありますが、とにかく地元の人にいろいろと聞いてみましょう。

「この祭りはどういうお祭りなんでしょう」、
「今やった演目はなんですか」、
「このあたりでおいしいものってなんですか」
などなど。

お祭りは準備や待つ時間もたくさんあるので、このお祭りに興味があって訪ねてきたといえばきっと快く答えてくれることでしょう。

祭りを撮影したビデオや写真を後日、地元の方に送るという方法もあります。お祭りのときは地元の方はやることが多く、カメラを回している暇はなかなかありません。見物にきた私たちが撮った写真を地元の方に渡すと、とても喜ばれます。次に行ったときに挨拶して話すきっかけにもなりますし、そこから付き合いが始まるきっかけになることもあります。

私も地元でも何でもない青森県の津軽半島の先にある今別町の大川平という小さな集落の荒馬踊りという芸能に通い始めて、もう8年になります。

大川平は過疎高齢化が進んで、集落じゅうを練り歩く荒馬を踊る祭りが運営できない状況にまで追い込まれていたことがありました。ですが、そこに荒馬踊りを教えてほしいという京都の大学生たちが訪ねてきて、外部の人たちが祭りに参加し始めました。

今では祭りにいけば、家族ぐるみで付き合う友達の家に泊めてもらい、地元のおっちゃんたちと再会を喜び、一緒に祭りの準備をして、荒馬を踊り、そして宴会で盛大に飲む、ということを毎年やっています。

それこそ祭り抜きでも、その地域に帰りたいと思える第2の故郷ができたような感覚です。このような祭りを通じた関係は、近年はソーシャルメディアなどを通じて様々なかたちで始まっています。

お祭りは、人から人へと伝わっていく無形の文化です。
だからこそ次に伝える人がいなくなったら、永遠に失われてしまいますし、一方で外からたくさんの観光客が訪れると、祭りのありかたが変化してしまうような繊細なものでもあります。

でも、だからこそお祭りは毎年観に行くたびにおもしろいのです。
だって、そこに住んでいる人は生まれてから死ぬまで毎年、その祭りを見続け、毎年楽しみにし続ける人もいる。だからこそ、今の今まで続いているのですから。

これが究極の祭りの楽しみ方なのでしょう。
あなたもぜひ祭りがある人生を楽しんでみませんか?

text_ Kazuhiro Nishijima