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テーマ「音」

歌人の鈴掛真です。『贅沢短歌』では、皆さんの毎日のちょっとしたエッセンスとなるように詠ったオリジナル作品を、創作のコツと共に毎週ご紹介していきます。

10月のテーマは「音」。本来、目で追うだけの文字としての短歌から、聞こえないはずの音が聞こえてくるとしたなら。作者が一首に込めた思い出のワンシーンでは、一体どんな音が鳴っていたのか。目と耳を通して、読み手の五感に迫るような歌を集めました。
今回はWEBラジオを配信します。合わせてお楽しみください。それでは鈴掛真が、奥深い短歌の世界へ誘います。

  • 忘れればいいんだよって言うように雨が突然ザ――ッて降った
  • あの人がくちずさんでたタイトルは知らない「さらば」で始まる歌
  • 君という柱が無くてきしきしと今にも崩れそうなこの部屋
  • 世界が終わる音、聞いてみたくない?君が聞かせてくれるなら。バン!
  • トクントクン あなたに近づき聞ける音 私と同じおそろいの音

贅沢短歌Webラジオ

「音」という言葉を使わずとも、歌の中に擬音を用いることで、読者に音をダイレクトに伝達することができます。僕は「きしきし」と「ザ――ッ」という擬音を使ってみました。特に「ザ――ッ」は縦書きで表記することで、雨の降る様子を直線に見立てて、視覚的にも楽しめるように工夫しました。
きっちょんさんは心拍を「トクントクン」という可愛らしい擬音で表現しています。二人の間に漂うやわらかな空気感が伝わってきますね。KSK(カソク)さんは、歌の末尾を擬音で締めていて、とってもシリアスでインパクトのある一首を送ってくれました。句切れやストーリー展開にも独自のオリジナリティが感じられます。

プロフィール

鈴掛真(すずかけ しん)

鈴掛真(すずかけ しん)

歌人。
Twitterとブログ「さえずり短歌」で作品を随時発表。短歌インスタレーション、朗読LIVEなど、これまでに無い新たな短歌の表現を追求している。セオリーは「短歌のスタンダード化」「ポップスとしての短歌」。著書に『好きと言えたらよかったのに。』(大和出版)がある。また、日本における同性愛への偏見の解消にも取り組んでいる。

http://ameblo.jp/suzukakeshin/