平日のちょっと贅沢なライフスタイルマガジン Daily Premium Calendar

テーマ「街」

歌人の鈴掛真です。『贅沢短歌』では、皆さんの毎日のちょっとしたエッセンスとなるように詠ったオリジナル作品を、創作のコツと共に毎週ご紹介していきます。

12月のテーマは「街」。イルミネーションが灯りクリスマスソングが奏でられ、1年の中で街が最もきらびやかに彩られる季節です。今年最後の『贅沢短歌』では、そんな街の至る所で繰り広げられる12月の恋人たちのストーリーを描いた歌を集めました。
第3週目には皆さんからの公募短歌をご紹介、12月25日クリスマスには好評のWEBラジオも配信!それでは鈴掛真が、奥深い短歌の世界へ誘います。

  • 雨のなか裸足で表参道を走りきれたら付き合ってください
  • 「(あと5分お茶が続くと好きなのがばれそうだから)そろそろ出よう」
  • 一皿のチョコワッフルを分け合っているのが良いとする六本木

まるで演歌のご当地ソングのように、短歌の中にも地名を盛り込むことは、その土地の情景を歌の中でダイレクトに生かすことができるので、ストーリーを構築する上でとても効果的です。ただし難しいのは、どこに配置するかということ。例えば「六本木」のような5音の言葉は、俗に言う「てにをは」である助詞を短歌の中では窮屈で付属しづらいので難解です。僕はこの場合、前後のどちらかに2音を加えて7音の位置に「○○ろっぽんぎ」または「ろっぽんぎ○○」と配置することから創作を始めます。今回は前者を採用して、末尾を「六本木」でビシッと締めくくるように、歌を後ろから作っていきました。こうすることで、字余りでもなく助詞が欠如することもない、自然な現代語の流れを生み出すことができました。実は鈴掛、短歌を頭ではなくお尻から作っていくことが多いのです。

プロフィール

鈴掛真(すずかけ しん)

鈴掛真(すずかけ しん)

歌人。
Twitterとブログ「さえずり短歌」で作品を随時発表。短歌インスタレーション、朗読LIVEなど、これまでに無い新たな短歌の表現を追求している。 セオリーは「短歌のスタンダード化」「ポップスとしての短歌」。著書に『好きと言えたらよかったのに。』(大和出版)がある。

http://suzukakeshin.com/