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テーマ「街」

歌人の鈴掛真です。『贅沢短歌』では、皆さんの毎日のちょっとしたエッセンスとなるように詠ったオリジナル作品を、創作のコツと共に毎週ご紹介していきます。

12月のテーマは「街」。イルミネーションが灯りクリスマスソングが奏でられ、1年の中で街が最もきらびやかに彩られる季節です。今年最後の『贅沢短歌』では、そんな街の至る所で繰り広げられる12月の恋人たちのストーリーを描いた歌を集めました。
クリスマスである今回はWEBラジオを配信します。合わせてお楽しみください。それでは鈴掛真が、奥深い短歌の世界へ誘います。

  • 人類が明かりを灯し尽くすまで君と話していたい東京
  • 冗談はさておきそろそろ僕たちがいっしょに暮らす街を決めよう
  • どうだろう、次の駅では乗り換えず僕の家まで来るというのは?
  • おはようと言いたいひとが一人減り青信号の正しいひかり
  • 街灯のオレンジ色に泣きそうになるのは寒さのせいだけじゃない

贅沢短歌Webラジオ

 練さんからは今回も、若さ煌めく瑞々しい一首が届きました。オレンジ色の街灯の暖かみと冬の寒さが対比に用いられています。泣きそうになる理由は明かされませんが、5・7・5・7・7では収まりきらないほどの溢れる想いが余韻となって感じられます。
 空木(うづき)アヅさんの歌でもストーリーは詳しく詠われていませんが、まるで2時間映画を一時停止したような青信号の風景が想像できます。「正しいひかり」という印象的なフレーズが、悲しみや虚しさから新たな一歩を踏み出そうとする強く潔い決意が感じられます。冒頭と末尾をひらがなで揃えているので見た目にも美しい一首ですね。

プロフィール

鈴掛真(すずかけ しん)

鈴掛真(すずかけ しん)

歌人。
Twitterとブログ「さえずり短歌」で作品を随時発表。短歌インスタレーション、朗読LIVEなど、これまでに無い新たな短歌の表現を追求している。 セオリーは「短歌のスタンダード化」「ポップスとしての短歌」。著書に『好きと言えたらよかったのに。』(大和出版)がある。

http://suzukakeshin.com/