平日のちょっと贅沢なライフスタイルマガジン Daily Premium Calendar

テーマ「朝」

歌人の鈴掛真です。『贅沢短歌』では、皆さんの毎日のちょっとしたエッセンスとなるように詠ったオリジナル作品を、創作のコツと共に毎週ご紹介していきます。

1月のテーマは「朝」。新しい1年、新しい1日の始まり。東の低い空が藍色から薄紅に染まり、長く静かな夜が明ける。まだ朧げな意識の中、緩やかに訪れる幸福な朝の幕開けを、12首の短歌で表現しました。
第3週目には皆さんからの公募短歌をご紹介、第4週目には好評のWEBラジオも配信!それでは鈴掛真が、奥深い短歌の世界へ誘います。

  • 神様の呪いで二度と太陽が昇らなければいいと思った
  • あー。僕は生きているのだ。抱き合っていないと狭いシングルベッド
  • 眠りから覚めて初めて目に映る世界はいつも君でありたい

今月の2首目は、僕がまだ短歌を始めて間も無い頃に詠ったお気に入りの歌です。まだ目覚めたばかりの寒い朝、他者の体温が伝うことで自分は確かに生きていると実感しました。シングルベッドを狭いと感じる理由は、本来なら言わずもがな1人用のベッドを2人で使っているからです。しかしそれを当然のこととして、狭くならない最善の方法としての「抱き合う」という行為を詠っています。冒頭を「嗚呼、」でも「ああ、」でもなく「あー。」としたのは、まだ身体に力の入らない気怠い朝の独り言であることを表しています。

プロフィール

鈴掛真(すずかけ しん)

鈴掛真(すずかけ しん)

歌人。
Twitterとブログ「さえずり短歌」で作品を随時発表。短歌インスタレーション、朗読LIVEなど、これまでに無い新たな短歌の表現を追求している。 セオリーは「短歌のスタンダード化」「ポップスとしての短歌」。著書に『好きと言えたらよかったのに。』(大和出版刊)がある。

http://suzukakeshin.com/