平日のちょっと贅沢なライフスタイルマガジン Daily Premium Calendar

テーマ「雪」

歌人の鈴掛真です。『贅沢短歌』では、皆さんの毎日のちょっとしたエッセンスとなるように詠ったオリジナル作品を、創作のコツと共に毎週ご紹介していきます。

2月のテーマは「雪」。白く美しい、冷たい冬の空からの贈りもの。触れたら一瞬で融けてしまう儚さと、時として人を殺めるほどの危うさを持ち合わせた神秘的な存在。太古の昔から人々を魅了してきた冬の風物詩を、12首の短歌に盛り込みました。
第3週目には皆さんからの公募短歌をご紹介、第4週目には好評のWEBラジオも配信!それでは鈴掛真が、奥深い短歌の世界へ誘います。

  • 王子様がいつか迎えに来るまでのそばで見守る小人のひとり
  • 雪の日に生まれた僕は雪として抱かれて融けて無くなるべきだ
  • 今夜もし雪が降ったらあの人のことを忘れてみようと思う

実は鈴掛、2月末日の寒さ厳しい雪の降る夜に生まれました。もちろん記憶があるわけではありませんが、生まれたての僕を見に来た兄姉と祖母が、数センチメートルの雪が積もった産婦人科クリニックの前で記念撮影をした写真が残っています。この事を幼い頃から両親に言い聞かせられていたせいか、雪が降る度に、新たな自分に生まれ変わるような気がするのです。これをモチーフにしたのが2首目の歌ですが、一見すると絶望や死のイメージを感じるかもしれません。しかし雪は融けて水となり、更に姿を変えながら自然界を巡ります。そんな自己変革の希望と、雪への特別な想いを詠いました。

プロフィール

鈴掛真(すずかけ しん)

鈴掛真(すずかけ しん)

歌人。
Twitterとブログ「さえずり短歌」で作品を随時発表。短歌インスタレーション、朗読LIVEなど、これまでに無い新たな短歌の表現を追求している。 セオリーは「短歌のスタンダード化」「ポップスとしての短歌」。著書に『好きと言えたらよかったのに。』(大和出版刊)がある。

http://suzukakeshin.com/