平日のちょっと贅沢なライフスタイルマガジン Daily Premium Calendar

テーマ「夢」

歌人の鈴掛真です。『贅沢短歌』では、皆さんの毎日のちょっとしたエッセンスとなるように詠ったオリジナル作品を、創作のコツと共に毎週ご紹介していきます。

4月のテーマは「夢」。暖かな春が新たな出逢いをもたらす季節。まだ着慣れない学生服を身にまとった若者たちを見掛けると、自らの青春が思い起こされます。夢と希望に満ち溢れ、何だって叶えられる気がしたあの頃を詠った、ノスタルジックな15首を集めました。
第4週目には皆さんからの公募短歌をご紹介、第5週目には好評のWEBラジオも配信!それでは鈴掛真が、奥深い短歌の世界へ誘います。

  • お互いにバターナイフを振りかざし闘うような喧嘩がしたい
  • あんなのと付き合うんなら美術史のノート次から貸してやんない
  • ナチュラルに気づかない程さり気なくふと呼び捨てにしてみてほしい

 社会に出るまでの少年少女たちは、互いに思いやり、傷つけ合いながら他者とのコミュニケーションを学びます。ずっといっしょにいたかったり、時々いっしょにいたくなかったり、そこには若さ故の複雑な心模様が目まぐるしく絡み合います。
 2首目の「美術史のノート」、3首目の「バターナイフ」は、まさにそんな上手く素直になれない感情の象徴です。ノートが数学や物理で無いのは、他の誰かでなく自分だけを頼って欲しいという独占欲を表しています。バターナイフは、刃物のようでいて人を傷つけることはありません。好きだけど、少し傷つけたい、そんな恋のジレンマを詠っています。

プロフィール

鈴掛真(すずかけ しん)

鈴掛真(すずかけ しん)

歌人。
Twitterとブログ「さえずり短歌」で作品を随時発表。短歌インスタレーション、朗読LIVEなど、これまでに無い新たな短歌の表現を追求している。 セオリーは「短歌のスタンダード化」「ポップスとしての短歌」。著書に『好きと言えたらよかったのに。』(大和出版刊)がある。

http://suzukakeshin.com/