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テーマ「星空」

歌人の鈴掛真です。『贅沢短歌』では、皆さんの毎日のちょっとしたエッセンスとなるように詠ったオリジナル作品を、創作のコツと共に毎週ご紹介していきます。

7月のテーマは「星空」。途方も無い年月を経て作られた美しい天然のプラネタリウム。人々は太古の昔から星を見上げ、物語を創造し、様々な想いを託しました。どんな季節にも我々の心を捉えて離さない、神秘的な星の輝きを散りばめた12首をお届けしていきます。
今週は好評のWEBラジオも配信!それでは鈴掛真が、奥深い短歌の世界へ誘います。

  • もし君が僕を忘れてしまっても変わらず星はきらきら光る
  • 一度とて同じ夜空は無い故に迷うことなく行け、ほうき星
  • はぐれても再び此処で巡り会うための道しるべにするスピカ
  • 宇宙から見つけられない星として地上で二人しずかに暮らす
空木アヅさん 愛知県在住
  • 今宵また銀河をすこうし傾けて貴方の夢に注ぐ星くず
淑子さん
  • 光続けるのはどんなに大変だろう遠く遠くの誰かのために
あかねさん 23歳 イベントコンパニオン 東京都在住

贅沢短歌Webラジオ

 今週は恒例の公募短歌をご紹介!読者の皆さんが描き出す「星空」の短歌とは?
 あかねさんは「星」という言葉を盛り込まず、人を星に例えて表現しています。上の句で問題を読者に投げ掛ける倒置法が用いられているので、とても強いインパクトを放っています。具体的なエピソードが詠われていないからこそ、様々な状況に当てはめる事が出来る、まるで人生の格言のような一首ですね。
 淑子(よしこ)さんは星の短歌としては王道の、眠る前の夜をモチーフにした作品を送ってくれました。「少し」ではなく、あえて字余りの「すこうし」としたところが印象的です。相手の夢に星くずを注ぐ、という表現が女性らしく、星空のようにロマンチックですね。
 空木(うつぎ)アヅさんの作品は、地上の二人を星に例えつつ、宇宙をテーマにした壮大な歌に仕上がっています。しかし真髄は、果てのない宇宙と小さなひとつの星を対比させ、騒然とした社会でも二人きりの穏やかな暮らしを望む願いが伝わって来ます。まるで光らない星にも意味があることを教えてくれているようですね。

プロフィール

鈴掛真(すずかけ しん)

鈴掛真(すずかけ しん)

歌人。
Twitterとブログ「さえずり短歌」で作品を随時発表。短歌インスタレーション、朗読LIVEなど、これまでに無い新たな短歌の表現を追求している。 セオリーは「短歌のスタンダード化」「ポップスとしての短歌」。著書に『好きと言えたらよかったのに。』(大和出版刊)がある。

http://suzukakeshin.com/